『シャガールとエコール・ド・パリ コレクション 青山ユニマット美術館』
以前、何かのキッカケでこの美術館の存在を知ってから、ずっと気になっていました。小さくて、いい絵が置いてあって、自分のペースでゆったり静かに思う存分絵の前で時間を堪能できる美術館、そんなところを求めていて、そして、ここは正にその理想であるに違いない!と。
しかし人間って、追い詰められないと実行できない生き物なんでしょうか・・・先月あたりに久しぶりに美術館のサイトを訪れてみたら、なんと今月3月末で閉館のニュースを知り、大ショーック!しかもれよあれよと日々が過ぎていき、気がついたら、あれ、もしかして行かれるの明日しかない???
はい。思い切って行ってきて良かったです。17点のシャガールの絵だけが飾られた八角形の小ぶりな空間は濃密でした。真ん中にあるベンチに、時間に追われずに気が済むまで絵に囲まれて座っていたかったです。
彼の絵をみていると不思議な感覚になります。深いのに重くない。爽やかなのに軽くない。クセになる気持ちよさがある。やはり目玉であり一番心の中に入り込んできたのは、『ブルー・コンサート』彼が最愛の妻を亡くし、ショックでしばらく絵筆をとれなかった期間から、立ち直りのきっかけとして書かれた作品。妻ベラへのオマージュとされています。しかもヴァイオリン持ってる。彼の絵には頻繁にヴァイオリンが描かれています。
シャガールの他に、パリの有名な画家達の作品が、決して多くはないですが色々揃っていました。ポイントを絞って楽しむことができたので良かった。できることならもう一度観にいきたい・・・けど無理そうです、残念。でも一度でも行けてよかった~。気になるのは、あの絵たちの行方、そしてあの空間の行方・・・今後どうなるんだろう・・・?こういうステキなものが消えていくのは本当に惜しい。
そうそう、その日の本番はオールRavelのプログラム。彼と同時期のパリの画家達に触れられたのは丁度いいタイミングでした♪