先月末、ベルネザールでの本番の翌日29日に、六本木ヒルズ内で行われたアカデミーヒルズでのセミナー『六本木アートカレッジSPRING 2013―アートでLOVEに出会う―』に参加してきました。
これは、そこの森美術館で4月26日から開催されている企画展覧会『LOVE展』(六本木ヒルズ・森美術館10周年記念展)の関連イベントで、それに出展している方や、その他いろんな芸術家・専門家たちが、愛をテーマにそれぞれの視点から講義してくださるというものです。
展覧会自体には、既に一ヶ月前から前売り券を買って行く気でいたのですが、このセミナーの存在に気が付いたのが2日前。本番の翌日だしコレは行くしかない!
講義は好きなものをいくつでも選べるというもの。私は3つ聴いてきました。
それぞれ興味深かったのですが、一番感銘を受けたのは、アルフレド・ジャーさんの活動です。
『困難をみつめて』というタイトルでのお話を聴きました。
タイトルは重々しいイメージですが、決してそうではなく、それはあくまでも彼の活動理念にあります。
彼はニューヨークに住んでおられ、世界中の各地に赴き、その土地に起こっている問題と向かい合い、それを解決できるように良い方向へ導いていく方法を、実に独創的な発想と方法で提案し実践する、というものです。
また、とても共感を覚えた、または感銘を受けた彼の考え方は、自分の発表の場を美術館や展覧会から外へ飛び出し、自分の足で外の世界、現場へ出向いていく。そして、その土地とそこの文化や人々のことを理解するためには、そこを一瞬訪問するのではなく、そこへ長く滞在し(時には何年もかけて)、そこの土地や人々、そしてその問題を理解していく、というもの。
どこかのドラマではありませんが、事件は現場で起こっている!みたいなもので、机上であれこれこねくり回した独りよがり?な作品を閉鎖的な空間で訴えるのではなく、現場で現状を知り、それに対応していく。その通りだと思いました。
そして、世界の各地で、そこに必要とされているものに対して彼が必要とされ、そこへ彼ならではの深い洞察力と発想で切り込んでいき人々の生活や心を動かしていく、という活動は、本当に素晴らしいと思ったし、なんと言ってもアートならではの影響力を見せ付けられました。
今私にできることといったら音楽になりますが、これから歩んでいく人生の道に、大きな泉を与えてもらえたような、素晴らしいインスピレーションとアイディアを見せてもらえた気がしています。
いろんな人々、いろんな活動、いろんな知識を、こうして知る・学ぶことができる場というのはとてもありがたいです。そしてこれからもっともっといろんな事を知って、そこで自分にできることを生み出していきたい、と改めて思わせてくれた時間でした。
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